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新着情報2011/06/14

世界各地の公演に、東京バレエ団ダンサーが出演!

当ホームページ内の新着情報でお伝えした通り、斎藤友佳理、上野水香、田中結子が、海外で行われた公演に、ゲスト出演いたしました。

斎藤は、5月15日にキエフのシュエフチェンコ劇場で開催された東日本大震災チャリティ公演"Cinobu Takita and the ballet stars"に、上野水香は5月8日にベルリンのアドミラルパラストでの"Ballet Helps Japan International Charity Gala"に、そして田中は5月26日にカザンでのルドルフ・ヌレエフ・ダンスフェスティバルの「ラ・バヤデール」に、それぞれ出演。
公演を終えた3人の声を、公演当日の写真と合わせてお届けします。

◆斎藤友佳理

シェフチェンコ劇場には、東京バレエ団のロシア・ツアーで「ラ・シルフィード」と「ザ・カブキ」を踊って以来、19年ぶりに訪れましたが、リハーサル・ピアニストさんをはじめ、劇場にいらっしゃる方々がその時のことを覚えていてくださっていて、とても感激しました。
でも、19年前に踊っていたはずなのに、斜舞台で傾斜がとても大きく、ゲネプロの時にはあまりの傾斜にバランスがとれず、真っ青になってしまい、逃げようと思ったくらいでした!(笑)
また、今回踊った「カルメン」のパートナー、イルギス(ガリムーリン)とは、25年来の付き合いなのですが、一緒に踊ったのは今回が初めて。とても素晴らしいパートナーでした。
自分の母国のためのチャリティ公演で踊ることに、とても意味深いものを感じました。自分にできることがあり、それを全うできたことを嬉しく思っています。

20110614_01.JPG(左からマライン・ラドメイカー、ヤーナ・サレンコ、斎藤友佳理、イルギス・ガリムーリン)

◆上野水香

このチャリティ公演に"日本の助けになるのなら喜んで"と、たくさんの方が集まってくださったことがとても嬉しかったです。そして公演の最後にマラーホフさんが震災について語った「愛する日本の現状に胸を痛め、遠く離れた場所で苦しい思いをしているけれど、このような形で少しでも助けになったら嬉しい」という温かいスピーチにも、日本人として胸が熱くなりました。
3月11日の東日本大震災の後、困難な状況の中で、私たちが携わる芸術がどのような役割を果たすことができるのかとずっと考えていました。そんな中、3月にはフィレンツェで、5月にはベルリンでのチャリティ公演で踊る機会をいただきました。このような形で皆様のお役に少しでも立つことができることに気づかされた時、私自身とても救われたように思います。芸術が人の心を癒すことができるということを改めて感じました。

20110614_02.JPG(上野水香、ウラジーミル・マラーホフ)

◆田中結子

今回の出演は、5月の連休明け、本番の約3週間前に急遽いただいたお話でした。
ロシアに行くのも、1人で海外の公演に出演するのも初めてだった上、演目が「ラ・バヤデール」といっても自分が踊ってきたマカロワ版ではなかったので振付もよくわからず、出発前は正直不安でいっぱいでした。
でも、カザン到着してからは、パートナーの2人をはじめ、カザン国立歌劇場の皆さんにもとてもよくしていただき、全く支障はありませんでした。そして、何よりもバレエは全世界共通のものなのだということを改めて確認したように思います。
実は、4月に「ラ・バヤデール」で共演した、マシュー・ゴールディングさんもこのフェスティバルに参加されていて、現地で会うことができました。「ラ・バヤデール」では公演直前に出演者が変更になり、限られたリハーサル時間だけでマシューさん、イーゴリ・ゼレンスキーさんとの本番を迎えましたが、その時の経験が今回活きたように思います。

20110614_03.JPG

(左からカザン劇場のダンサー2名、Lie-hoe Kim、田中結子、Jun-yong Ha)


◆ロシアの裏話

実は、斎藤と田中の2人は、田中の帰国時にモスクワでの乗り継ぎ時間が8時間もあり、その時間を使ってモスクワで合流していたのでした。

斎藤:「最近の出来事で一番、印象に残っている!こんなこと初めてよ!」
田中:「友佳理さんの顔を見たときが、ロシアに行って一番、心底ホッとした瞬間でした!」

ロシアでの2人のツーショット写真を見ながら、嬉しそうに語っていました。

20110614_04.jpg

(左から斎藤友佳理、田中結子)


6/15には、吉岡美佳、高橋竜太が、ローザンヌで行われる東日本大震災チャリティー・ガラ公演 "GALA DE SOUTIEN EN FAVEUR DU JAPON"に出演いたします。
2人は先週土曜日(6/11)に日本出発し、ローザンヌに入り、2日間、モーリス・ベジャール・バレエ団芸術監督のジル・ロマンさんとのリハーサルを経て15日の本番を迎える予定です。現地での様子はまたブログにてご報告させていただきます。
 

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