2016年10月2日(日)、東京バレエ団のスタジオで新たな伝説が生まれました。
今から30年前に初演され、世界各国で絶賛を浴びてきたモーリス・ベジャール振付の傑作「ザ・カブキ」。
なんと初演から30年目にして、初めて東京バレエ団のダンサー以外がこの「ザ・カブキ」に挑戦しました。
スタジオに集まったのは東京バレエ団友の会「クラブ・アッサンブレ」会員のみなさま。
名付けて<CAT四十七士>!
今回は「ザ・カブキ」の名場面、
"討ち入り"の冒頭と"切腹"の2つの場面を体験していただきました。
会員のみなさまをご指導させていただいたのはこの五人。
【写真左から 岡崎隼也、木村和夫、飯田宗孝、樋口祐輝、菊池彩美】
実際に東京バレエ団の団員を指導している飯田宗孝(東京バレエ団団長)、
木村和夫(東京バレエ団プリンシパル)の2名を中心にご指導させていただきました。
また、さすがに経験のない方のみで"討ち入る"のは難しいため、
岡﨑隼也、樋口祐輝の2名が先頭にたち、ともに討ち入らせていただきました。
また、入団1年目の菊池彩美は音楽係を担当し、陰からサポートさせていただきました。
まずはストレッチから体をほぐします。
飯田から直々に指導を受けられるとあって参加者のみなさまは緊張した面持ちでしたが、
数分後には笑顔もちらほらとこぼれるようになりました。
続きまして、基本的な歩き方や走り方を全員で練習。
それから数名ずつの列に分かれ、
東京バレエ団のダンサーたちが「ピラミッド」と呼んでいる独特の三角のフォーメーションをつくることに挑戦します。
とにかくこの「走る」ということに参加者のみなさまは大苦戦。
ただ走ればいいわけではなく、重心を落とし、上体をぐらつかせず、
なおかつ前の方、後ろの方と等間隔になるように走らなければなりません。
そのうえ、止まる場所を間違えると綺麗な三角にはならないのです。
それだけではありません。黛敏郎さんによる音楽、実は結構テンポが速いのです。
音楽にあわせて上記全ての条件をこなさなければなりません。
みなさまは飯田の指示のもと、岡崎、樋口に続いて何度も何度も走ります。
練習の甲斐あって、なんとか三角ができるようになってきました。
続いて刀の持ち方です。
「戦いに来ているわけだから、視線は刀の向きにあわせて動かして!」
「ちゃんと敵を見つけて切り込んで!」
と、みなさまがイメージしやすいような分かりやすい説明をしながら、
飯田は参加者全員の刀を持つ手を細かく直していきます。
そして意外に難しいのが「男性らしく座る」ということ。
本番では3名の男性ダンサーによるヴァリエーションがありますが、
その間、四十七士は舞台上で座っていなければなりません。
"四十七士"は男性の役ですから、
女性の参加者の方には「男性として座る」のもなかなかハードルが高いようです。
が、だんだんと逞しくみえてきました。
さて、最後の場面は「切腹」です。
ふたたび走って三角をつくります。みなさまだいぶ慣れてきたようです。
ちなみに、今回はイベントならではの特別な出来事が!
なんと!本公演では由良之助を演じていない木村和夫が特別に由良之助としてCAT四十七士をひっぱっていきました!!
そして切腹。
飯田からは死んでいくときの顔の角度や表情についても細かく指示がとびます。
こうして目黒にて無事に本懐をとげたCAT四十七士のみなさま。
最後は全員晴れやかな笑顔で記念撮影です。
※ホームページ掲載のためお顔をぼかしております。
今回"討ち入り"を体験したことで、ますます「ザ・カブキ」への作品愛が強まったようでした。
クラブ・アッサンブレでは今後もみなさまにご満足いただけるような企画をご用意してまいります。
次回のイベントは12月17日(土)、東京文化会館にて「くるみ割り人形」終演後にクリスマス会を開催いたします!
どうぞ楽しみにお待ちください!!
ボリショイ劇場の前で。柄本弾、秋山瑛、宮川新大審査委員を務...
今週金曜日から後半の公演が始まる「ロミオとジュリエット」は、...
新緑がまぶしい連休明け、東京バレエ団では5月24日から開演す...
あと1週間ほどで、創立60周年記念シリーズの第二弾、新制作『...
2023年10月20日(金)〜22日(日)、ついに世界初演を...
全幕世界初演までいよいよ2週間を切った「かぐや姫」。10月...
バレエ好きにとっての夏の風物詩。今年も8月21日(月)〜27...
見どころが凝縮され、子どもたちが楽しめるバレエ作品として人気...
7月9日、ハンブルク・バレエ団による、第48回〈ニジンスキー...
7月22日最終公演のカーテンコール オ...