創立55周年記念シリーズのハイライトとなる、新制作『くるみ割り人形』の開幕まであとわずか! 初日まであと2週間となった11月29日、記者や評論家を対象とした公開リハーサルおよび記者懇親会を開催しました。
12/13(金)に主演する川島麻実子(マーシャ役)、柄本弾(くるみ割り王子役)
この日公開したのは第2幕。主人公の少女、マーシャ役の川島麻実子、王子役の柄本弾を中心に、最後の戦いにのぞむねずみたちや、スペイン、アラビア、中国、フランスなど個性さまざまな各国の踊り手に、華やかな花のワルツ──と、多彩な踊りを展開、皆生き生きとした表情で新しい『くるみ』の世界をかいま見せてくれました。
記者懇親会の冒頭、「東京バレエ団にとって大切な作品である『くるみ割り人形』の、いいところを残しながら、根本の部分を変えずにアレンジしました」と語った芸術監督・斎藤友佳理。東京バレエ団らしいオリジナリティを前面に出すために、大いに悩んだこと、ロシアの自宅でクリスマスツリーの中の空間を覗いてみたときの感動、そこから、マーシャと王子がツリーの中を旅するという発想に行き着いたことなどを振り返りました。
12/15(日)主演の秋山瑛、宮川新大は別の公演日にはスペインでも登場。本番では宮川は伝田陽美と、秋山は池本祥真とペアを組みます
「公開リハーサルで見ていただいたディヴェルティスマンの場面は、クリスマスツリーの頂点の少し手前。最終的にはツリーのいただきまで登りきり、そこでマーシャと王子は花のワルツの人々に迎えられるんです」とクライマックスの構想を明かした斎藤。「今日、ロシアで製作した装置がようやく日本に到着したんです。東京文化会館の舞台につるしたら、また思い通りにいかなくなるところが出てくるかもしれません。でも、いまの東京バレエ団の皆だったら、どんな変更があっても対応できると私は信じています」と、本番への思いを熱く語りました。
下から上にひらひらと舞う女性ダンサーたちの美しい手の動きは"花のワルツ"の見所の1つ
また、初日にマーシャを演じる川島麻実子は、「皆とコミュニケーションをとりながら創っていますが、こうした機会はなかなかないもの。リハーサルの時間は短く、不安もありますが、楽しい」と発言。王子役の柄本弾も「『くるみ割り人形』の王子というのは、ストーリー性を見出しにくい役柄。でも、今回、友佳理さんと一緒に『くるみ』を創っていくなかで、王子もマーシャと一緒に成長していくということに気づきました。やりがいがあります」と抱負を述べました。
記者懇親会に登場した(左から)柄本弾、川島麻実子、斎藤友佳理
開幕まであとわずか──。斎藤は「直前までいろいろと変えるかもしれないけれど、でも、何があっても覚悟のうえです!」と力強くコメント。独創的なアイデアと見どころたっぷりの新しい『くるみ割り人形』、どうぞお楽しみに!
ボリショイ劇場の前で。柄本弾、秋山瑛、宮川新大審査委員を務...
今週金曜日から後半の公演が始まる「ロミオとジュリエット」は、...
新緑がまぶしい連休明け、東京バレエ団では5月24日から開演す...
あと1週間ほどで、創立60周年記念シリーズの第二弾、新制作『...
2023年10月20日(金)〜22日(日)、ついに世界初演を...
全幕世界初演までいよいよ2週間を切った「かぐや姫」。10月...
バレエ好きにとっての夏の風物詩。今年も8月21日(月)〜27...
見どころが凝縮され、子どもたちが楽しめるバレエ作品として人気...
7月9日、ハンブルク・バレエ団による、第48回〈ニジンスキー...
7月22日最終公演のカーテンコール オ...