2018/09/27
東京バレエ団はこのたび33回目の海外公演として、アラビア半島の東端、インド洋に面した国オマーンの首都マスカットで公演を行う運びとなりました。
17世紀に海洋商業国として名を馳せたオマーンは、現在のカブース国王により1971年に独立以来、近代化がすすめられました。首都マスカットは、その美しい景観から「アラビアの宝石」と呼ばれています。音楽好きの国王の肝いりで、英国ロイヤル・オペラのスタッフの力を借りてロイヤルオペラハウス・マスカットが開場したのは2011年。この湾岸諸国随一といえる歌劇場には、オマーン国内のアーティストのほかに世界屈指の団体やアーティストが客演していますが、日本のバレエ団が出演するのは初めてのことです。
会場のロイヤルオペラハウス・マスカット
今年創立54年目を迎える東京バレエ団は、創設者・佐々木忠次が結成当時から「世界に通用する」水準にバレエ団を引き上げることを目標とし、創立から3年後の1967年には早くも第一次海外公演を実現。これまでにパリ・オペラ座、ミラノ・スカラ座、ウィーン国立歌劇場、ボリショイ劇場など、西欧の数々の名門歌劇場を含む30ヶ国153都市で公演を行ってきました。
今回マスカットで上演する演目は、マカロワ版『ラ・バヤデール』(全幕)。東京バレエ団では2009年の初演以来、とりわけ"影の王国"と呼ばれるコール・ド・バレエ(群舞)の美しさが国内外から賞賛され、昨年のシュツットガルト(ドイツ)公演でも、現地のメディアから絶賛を浴びています。この公演を終えた時点で、東京バレエ団の海外公演は31ヶ国154都市、公演数764回を達成することになります。
公演の様子は公式ブログにてご紹介いたします。どうぞお楽しみに!
【東京バレエ団第33次海外公演(オマーン、マスカット)】
■公演日程:2018年10月11日(木)、12日(金)、13日(土)
■会場:ロイヤルオペラハウス・マスカット
■演目:マカロワ版『ラ・バヤデール』
■主な配役
ニキヤ:上野水香 / 川島麻実子
ソロル:柄本弾 / 秋元康臣
ガムザッティ:伝田陽美 / 二瓶加奈子
ハイブラーミン:森川茉央 / ブラウリオ・アルバレス
ラジャ:木村和夫 / 森川茉央
ブロンズ像:宮川新大 / 池本祥真 / 井福俊太郎
■助成: 平成30年度文化庁国際芸術交流支援事業