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2016/05/06

佐々木忠次死去(公益財団法人日本舞台芸術振興会/東京バレエ団代表)

ssTadatsugu Sasaki(photo_Yu Kaida).png オペラ バレエ プロデューサーであり、公益財団法人日本舞台芸術振興会(NBS)/東京バレエ団代表の佐々木忠次(ささきただつぐ)は、目黒区の自宅で病気療養中のところ2016年4月30日未明、心不全のため死去いたしました。享年83歳。
 葬儀は5月4日に親族による密葬で執り行いました。6月12日(日)に(公財)日本舞台芸術振興会により「お別れの会」を開く予定にしております。

 佐々木忠次は、1964年に東京バレエ団を設立、以後代表を務めてきました。国内での活動はもとより、これまで29回にわたり30カ国153都市において747回の海外公演を実施するなどの、日本から世界に発信するバレエ団として東京バレエ団を育ててまいりました。
 そのかたわら、パリ・オペラ座バレエ団、英国ロイヤル・バレエ団、モーリス・ベジャール・バレエ団などの著名なバレエ団を招聘し、日本に紹介。1976年から3年に一度開催し14回続いている<世界バレエフェスティバル>では、世界中のトップダンサーを日本に招き、世界で最も重要なバレエ公演として国際的に知られるようになりました。
 また、ミラノ・スカラ座、ウィーン国立歌劇場、バイエルン国立歌劇場、英国ロイヤル・オペラなど欧米の名門歌劇場を定期的に招聘。日本で超一流の歌劇場の舞台を現地のまま観られる引っ越し公演の実現に尽力してきました。
 多くのアーティストと親交があり、ことに指揮者のカルロス・クライバー、ズービン・メータ、ダニエル・バレンボイム、リッカルド・ムーティ、また振付家のモーリス・ベジャール、ジョン・ノイマイヤーとは格別の交誼を結びました。
 「日本のディアギレフ」の異名をとり、8カ国から受章、これらの活動や著作を通じて、佐々木が我が国の音楽・バレエ界に果たした功績は計り知れません。


佐々木忠次(ささき ただつぐ)
NBS公益財団法人日本舞台芸術振興会/東京バレエ団 代表

1933年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、オペラ、バレエ、演劇などさまざまな分野の舞台芸術において制作プロデュースをつとめる。
1964年に東京バレエ団を設立以来、国内はもとより、29次747回にわたる海外公演を実現し、東京バレエ団のレベルを欧米の著名なバレエ団と並ぶところまで引き上げることに成功した。東京バレエ団は海外では30カ国153都市で公演、パリ・オペラ座、ミラノ・スカラ座、ウィーン国立歌劇場、ロンドンのロイヤル・オペラハウス、ベルリン・ドイツ・オペラ、モスクワのボリショイ劇場、ペテルブルグのマリインスキー劇場など、ヨーロッパのほとんどの名門オペラハウスに日本のバレエ団としては初出演を飾っている。
東京バレエ団創立以来、プリセツカヤ、アロンソ、フォンティーンにはじまる世界の著名ダンサーを招聘し共演を重ねる一方で、ウラーノワ、セミョーノワなど一流の芸術家を指導者として招き、ダンサーの技術と芸術的なレベル向上に努め、東京バレエ団、ひいては日本バレエ界の飛躍的レベル・アップに貢献した。1980年代後半以降はベジャール、ノイマイヤー、キリアンといった20世紀を代表する振付家たちに作品を委嘱し、バレエ団のオリジナルのレパートリーとして加えた。
 そのかたわら、英国ロイヤル・バレエ団、パリ・オペラ座バレエ団、アメリカン・バレエ・シアター、モ一リス・ベジャール・バレエ団、ボリショイ・バレエ団など、著名なバレエ団のほとんどを日本に招聘している。また3年に一度、世界のトップ・ダンサーが一堂に会する<世界バレエフェスティバル>を企画。この催しは、1976年に第1回がおこなわれて以来、2015年までに14回を数え、ニューヨーク、パリ、ロンドン、モスクワでも観ることのできない、世界で最も重要なバレエ公演として国際的に知られている。
 バレエ招聘事業のみならず、ミラノ・スカラ座、ウィーン国立歌劇場、バイエルン国立歌劇場、英国ロイヤル・オペラ、ベルリン・ドイツ・オペラなど欧米の名門歌劇場を幾度も招聘し日本公演を実現させている。なかでも16年越しの交渉の末に実現させた1981年のミラノ・スカラ座、大作「ニーベルングの指環」全曲の日本初演を実現させた1986年のベルリン・ドイツ・オペラ、カルロス・クライバー指揮「ばらの騎士」を実現させて国内外のオペラ関係者の話題をさらった1994年のウィーン国立歌劇場などの来日公演が特筆される。
 またイスラエル・フィルハーモニー管弦楽団、パリ管弦楽団、スカラ・フィルハーモニー管弦楽団、シカゴ交響楽団といった名門オーケストラを、名だたる指揮者たちと共に招聘した。
 2003年には世界のバレエ・オペラ関係者が佐々木の古希を祝し、特別にプログラムを組んだ〈FESTA2003〉を開催。世界三大オーケストラの一つであるシカゴ交響楽団が初めてピットに入り東京バレエ団の伴奏を務め、その舞台上では名ダンサー、シルヴィ・ギエムがゲストとして出演するなど、バレエ・音楽界が注目する公演を一年間にわたって繰り広げた。
 これらの活動を通し、佐々木がわが国の音楽、バレエ界に果たした功績は計り知れない。
多くのアーティストと親交があり、ことに指揮者のカルロス・クライバー、ズービン・メータ、ダニエル・バレンボイム、リッカルド・ムーティ、また振付家のモーリス・ベジャール、ジョン・ノイマイヤーとは格別の交誼を結んだ。
 2014年にフランス政府より授与された〈国家功労勲章グラントフィシエ〉をはじめ、8か国から多くの賞/勲章を受章している。
 著書に『オペラチケットの値段』『だからオペラは面白い―舞台裏の本当の話』『闘うバレエ―素顔のスターとカンパニーの物語』『起承転々 怒っている人集まれ!―オペラ&バレエ・プロデューサーの紙つぶて156』

撮影:海田悠