ディアギレフのロシア・バレエ団出身で、戦前から戦後にかけてパリ。オペラ座の復興をになったバレエ・マスター、セルジュ・リファールが、その徹底した舞踊理念のもとに、"シンフォニック・バレエ"を意図して創った作品。初演は1943年、オペラ座バレエ団のチューリッヒ公演。以後、オペラ座のシーズン・オープニングのときに華麗な「グラン・デフィレ」とともに上演され、いわば"顔見世"演目として、オペラ座の伝統と威光を象徴する演目になっている。音楽はラロのバレエ音楽「ナムーナ」から抜粋された組曲。純白の衣裳をまとったダンサーたちが、南欧の色彩豊かな音楽にのって、華麗な踊りを次々に披露する。踊り手たちの卓越した技術や感性を極限まで発揮させる振付は、まさにリファールの美的世界を堪能させてくれる。