ショパンのいくつかのピアノ曲を用いた一幕のバレエ絵。1907年にマリインスキー劇場で『ショピニアーナ』というタイトルで初演された。ショパンの祖国ポーランドの色彩の濃い演出に改訂が加えられ、1909年、バレエ・リュスの初のパリ公演で現行の形となり、あわせて現タイトルに改められた。
月明かりに照らされた森。純白のチュチュをつけた空気の精たちが舞い踊る。特定の物語はなく、ただ幻想的なシーンが踊りで綴られる。ロマンティック・バレエの雰囲気を漂わせながら。後にシンフォニック・バレエ、アブストラクト・バレエなどの名前で定着する20世紀のバレエへの橋渡しをした舞踊組曲でもある。