東京バレエ団第37次海外公演(イタリア・トリノ)主要キャスト決定
東京バレエ団はこの12月、トリノ王立歌劇場からの招聘と「文化芸術活動基盤強化基金(クリエイター等育成・文化施設高付加価値化支援事業)」の助成を受け、〈第37次海外公演〉を実施します。
これまでの東京バレエ団の海外公演回数でみるとイタリアが最多で、イタリア全土の26都市で18回のツアーを行い、147回の公演を行ってきました。トリノ王立歌劇場での公演は1986年以来40年ぶりの再訪、公演の初日12月10日(木)には東京バレエ団の海外公演通算800回目の記念すべき公演となります。
この度、本公演で上演する3作品:『かぐや姫』よりプロローグと第1幕、『ラ・バヤデール』第2幕より“影の王国”、『春の祭典』について主なキャストが決定いたしましたのでここにお知らせいたします。
東京バレエ団 第37次海外公演(イタリア・トリノ)
2026年12月10日(木)~12月13日(日)
トリノ王立歌劇場(Teatro Regio Torino)
【プログラム】
『かぐや姫』よりプロローグと第1幕
かぐや姫:秋山瑛/足立真里亜/中沢恵理子
道児:柄本弾/大塚卓
翁:岡崎隼也/海田一成

東京バレエ団は創立以来、古典バレエとともに現代バレエの上演に力を入れ、1980年代からはモーリス・ベジャール、ジョン・ノイマイヤー、イリ・キリアンといった世界的巨匠によるオリジナル作品を上演してきた。『かぐや姫』は、当団が世界を視野に入れて日本を代表する振付家、金森穣に委嘱した全幕バレエ。
同演目は、金森がベジャールという縁で惹かれ合うように東京バレエ団と結びつき、コラボレーションとして結実した作品。日本最古の物語文学「かぐや姫」(竹取物語)をもとに、金森は独自の物語バレエを構想。自らの創作活動を通じて得た舞踊の方法論とバレエの伝統的なスタイルを融合させながら、クロード・ドビュッシーの楽曲と日本の伝承文学の世界をみごとに重ねた、新しい物語バレエを誕生させた。
『ラ・バヤデール』第2幕より“影の王国”
ニキヤ:秋山瑛/金子仁美/中島映理子
ソロル:宮川新大/池本祥真/生方隆之介

マリウス・プティパによる傑作の一つ、『ラ・バヤデール』は、古代インドの寺院に使える舞姫(バヤデール)ニキヤと戦士ソロルの悲恋物語を軸に、19世紀ヨーロッパの人々を魅力した異国趣味と古典バレエの美を見事に融合させた一大スペクタクル。1877年サンクトペテルブルクで初演された。
この壮麗な作品のなかでも第2幕、白いチュチュを纏った女性ダンサーの群舞が幻想的な美の世界を展開する“影の王国”(幻影の場)は、バレエ・ブラン(白いバレエ)を代表する傑作の一つとして知られている。恋人のニキヤを裏切って、領主の娘ガムザッティと婚約したソロルが、恋敵の策略にはまって絶命したニキヤを追い、幻影の世界へと足を踏み入れるこの場面は、古典バレエの典型とされる清らかな美しさを湛えており、抜粋上演される機会も多い。
『春の祭典』
生贄:樋口祐輝/南江祐生
伝田陽美/長谷川琴音

20世紀初頭、バレエ・リュスの伝説の渦中で誕生した『春の祭典』は、“現代音楽史上もっとも重要な作品の一つ”と言われるストラヴィンスキーの音楽により、さまざまな振付家によって幾度も蘇った。なかでも人間の欲望、獣性、闘争を描くことでストラヴィンスキーの音楽を鮮烈に視覚化した、傑作中の傑作と称されるのが、1959年にブリュッセルで初演されたモーリス・ベジャール振付の『春の祭典』。この創作にあたってベジャールにインスピレーションを与えたのは、発情期の鹿、交尾する鹿を描いた映画だったという。その鹿の動きがストラヴィンスキーのリズムにぴったりだったのだ。この作品は年配の観客の眉をひそめさせ、人々はスキャンダルを話題にしようとしたが、男性舞踊手の活躍、シンプルなボディタイツのみの衣裳、ホリゾントだけの舞台など、さまざまな革新的試みは若い観客を中心に圧倒的な支持を得た。これを契機に20世紀バレエ団(のちのモーリス・ベジャール・バレエ団)が生まれ、バレエは古い殻を破って新しい時代へと突入した。
※表記の公演情報、出演者は9/17現在の予定です。
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現地公演情報:https://www.teatroregio.torino.it/en/opera-e-balletto-2026-2027/tokyo-ballet
