2020/09/29
去る9月26日、花柳壽應師が逝去されました。NBS、東京バレエ団一同、心より哀悼の意をささげます。
花柳壽應師は舞踊家・振付家として国際的に活躍し、ジャンルを越えて様々な芸術家と創作活動を行ってきました。東京バレエ団とは1986年のベジャール振付「ザ・カブキ」の世界初演にあたり(当時は花柳芳次郎)、稽古場に連日立ち会い、日本舞踊や歌舞伎の観点からベジャールに様々なアドバイスをし、さらにダンサーたちに日本舞踊の所作を指導するなど、作品の誕生に大きく貢献されました。以来、同作の再演の際には時間の許す限り東京バレエ団に来団し、自ら指導にあたってくださいました。
また、2011年の東日本大震災復興支援チャリティ・ガラ公演〈HOPE JAPAN〉ではシルヴィ・ギエム、マニュエル・ルグリ、藤村実穂子、林英哲、東京バレエ団と共演し、芸術を通して復興への支援を訴えました。
花柳壽應師が芸術界に残した多大な功績を偲ぶとともに、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
公益財団法人日本舞台芸術振興会
東京バレエ団
2016年「ザ・カブキ」の上演にあたり、おかる役の川島麻実子に所作を指導する花柳壽應師
「ザ・カブキ」初演時にベジャールと