3月14日の「ジゼル」終演後、3月末をもって東京バレエ団を退団する高岸直樹の退団セレモニーが行われました。
「ジゼル」のカーテンコール終了後、高岸直樹の代表作である「ボレロ」の音楽が流れ始め、再び幕が上がると"直樹さん 29年間おつかれさまでした"という看板と紙吹雪が舞う中にスーツ姿の高岸が。舞台袖からダンサーたちが次々と登場し、高岸に一輪のバラを手渡していきます。一人ひとりに笑顔で応える高岸。ダンサーたちに続いて、バレエ・ミストレスの佐野志織、アーティスティック・アドバイザーのウラジーミル・マラーホフ、指揮者のワレリー・オブジャニコフ、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団長、最後に芸術監督の飯田宗孝が登場。高岸にバラを渡し、「お客様の前でこのようなセレモニーができることを嬉しく思っています。直樹お疲れさま。29年間数多くの作品の主役を務め、東京バレエ団のために踊り、みんなの励みになって貢献してきてくれた」と特別団員証が手渡されました。その後、高岸直樹が万感の思いを込めて次のように挨拶。
「私、高岸直樹は29年間お世話になりました東京バレエ団を退団させていただきます。
思えば、19歳の時に京都からやってきまして、東京バレエ団の門をたたきました。未熟な私がここまで成長させていただけたのは、バレエ団の皆さん、スタッフの方々、そしてお客様のおかげだと心から感謝しております。退団はしますが、もちろんこれからも東京バレエ団を陰ながら応援し、支えていきたいと思っています。
私自身、今後は後進の指導もしていきますが、ダンサーとしてクラシック・バレエというジャンルにとらわれず、表現者をして様々なパフォーマンスにチャレンジしていきたいと思っています。また、皆さまにお会いできるのを楽しみにしています。
東京バレエ団はこれからもますます発展していくと思います。引き続き、これからもよろしくお願いいたします」
深く頭をさげ感謝の気持ちを伝える高岸に、観客、ダンサー、スタッフからはあたたかい拍手が贈られました。拍手が鳴り響くなか、高岸直樹といえば誰もがこの作品を思い浮かべる「ザ・カブキ」第一幕ラストの由良之助のヴァリエーションの音楽が流れ、退団セレモニーは爽やかな感動のうちに終了しました。
29年にわたり高岸直樹をご支援くださった皆さまに、改めましてお礼を申し上げます。
photo:Kiyonori Hasegawa
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