バレエと日本文化をこよなく愛するメキシコ人、 ブラウリオ・アルバレスが入団しました!
東京バレエ団の新団員、ブラウリオ・アルバレスが10月13日からの「ザ・カブキ」で公演デビューします。8月に来日したブラウリオは、めぐろバレエ祭りの会場で、周囲に人だかりができるほど、バレエ通には名前も顔も知られた存在。
ハンブルク・バレエ団から、オーデションを受けて東京バレエ団に入団した異色の経歴をもつブラウリオに、日本で踊ることになったきっかけと、熱い思いを聞きました。ちなみにこのインタビューは「日本語」で行われました。 ―― 日本の伝統文化もポップカルチャーも食べ物も、「ぜんぶ!」興味があるそうですが、日本との最初の出会いはいつのこと? 2007年、ハンブルク・バレエ団の一員として日本公演に来たとき。人生の中でまったく意味のないことってあるでしょう? 日本にいてレストランに入ったり街を歩いているときに、自分の家にいるような懐かしさを感じたんです。 日本語はまったくできなかったけど、ここではコミュニケーションができる! と感じて、それからインターネットを使って日本語の猛勉強をしました。 ―― バレエとの出会いはいつですか? 母はメキシコでバレエ教室の教師をしていました。覚えていないくらい小さいころから稽古場にいて、学校の宿題もレッスンも稽古場でしていたんです。その後、フェンシングやバイオリン、テコンドーなど習ってみたけど、最終的には「踊りたいんだ!」といって、自分でバレエを選びました。母から直接レッスンを受けることもあったけど、いろいろ難しいんです。「お母さん、ぼくを認めて!」っていう気持ちがあるので。(笑)
15歳のときにからアメリカのヒューストン・バレエやボストン・バレエに行って、オファーを受けてハンブルク・バレエ団の学校に入ったのは17歳の時です。 ―― ハンブルク・バレエ団で学んだことは? ジョン・ノイマイヤーからは多くを学びました。ぼくの日本語で説明するのはすごく難しいけど、イチバンたいせつなことは、自分のために踊るのではない、観ているお客さんの中で何か共感するものが生まれること、お客さんにそれを伝えること。たとえば、悲しみを表現するときに大げさな動きではなく、ミニマムな動きで表現しなければならない。演技ではなく「そのもの」にならなければならない。ジョンとはよく、そういう話をしました。 それからもちろん、すばらしいダンサーたちとの出会いがありました。 ――ハンブルク・バレエ団と違って東京バレエ団は多国籍ではなく、外国人ダンサーは初めてですが、入団してみて感じたことは? 踊ることは文化だし、同じ人間だから、ギャップを感じることはあまりないです。今、「ザ・カブキ」の討ち入りの練習をしていて、踊りながら感動して泣きそうになるんです。日本人は心の中を見せないけど、なかに燃えるモノを持っている!そう感じるから。そして自分も燃えながら踊っています。 ――「ザ・カブキ」で難しいと感じる部分は?
腰を落として走るシーン! 今までやったことがなかったので。花柳先生のレッスンでは少し苦労したけど、あの(花柳一門の)動きはすばらしかった。 ――これからやってみたいこと、役柄はありますか? ぼくは人生のすべてをダンスに使いたい、と思っているので、どんな経験もするつもりだし、チャレンジもするつもりです。それからバレエのすばらしさをたくさんの国の、たくさんの人たちに伝えて教えたい。でも、今は「ザ・カブキ」の事だけを考えています。
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