8月下旬、めぐろパーシモンホールにて開催された第6回めぐろバレエ祭りの最終日、その最後を締めくくるのイベントとして「東京バレエ団ダンサー交流会」が行われました。普段はあまり生の声を聞く機会のないダンサーたちが繰り広げる、気どりのない、楽しいトークに、会場は大盛り上がり。少しだけ、その模様をお伝えします。
交流会のMCを任されたのは、岸本夏未と森川茉央。終始軽妙な語り口で場の雰囲気を和ませます。
前半は、ダンサーたちのトークショー、まずは伝田陽美、柄本弾、宮川新大、ブラウリオアルバレスが登場し、昨年9月の〈20世紀の傑作バレエ〉公演や12月のベジャール版『くるみ割り人形』、 今年2月に行われた〈THE TOKYO BALLET Choreographic Project(コレオグラフィック・プロジェクト) Ⅲ〉のスタジオ・パフォーマンスまでを振り返ります。
(左より)伝田陽美、宮川新大、森川茉央
東京バレエ団初演となったローラン・プティ振付『アルルの女』のフレデリの舞台写真を見せてくれた柄本は、「姿の見えない女性を追い続ける、表現の難しい役柄でしたが、またぜひ踊ってみたい」とコメント。
柄本弾「アルルの女」より
ベジャールの『くるみ割り人形』は、MC岸本が踊る中国の場面も。「バレエよりバトンの練習ばかりしていた」と岸本。華麗なバトン捌きが思い出されます。
ベジャールの「くるみ割り人形」より、岸本夏未
次のグループは若手団員チーム。秋山瑛、柿崎佑奈、海田一成、樋口祐輝が、4月の〈上野の森バレエホリデイ〉でのアシュトン振付『真夏の夜の夢』、バランシン振付『セレナーデ』、さらに〈NHKバレエの饗宴〉で上演した『ラ・バヤデール』 "影の王国"について、思い出話に花を咲かせました。
NHKバレエの饗宴で上演した"影の王国"。オルガ・エヴレイノフ氏を囲んで
『真夏の夜の夢』はMC森川にとっても思い入れのある舞台だそう。怪我で9カ月間舞台を離れた後の復帰作で、「カーテンコールに拍手をいただいて、ああ、これを聞くために僕はバレエをやろうと思ったのだと再確認した」と感慨深げでした。
最後のグループは沖香菜子、川島麻実子、吉川留衣、秋元康臣、池本祥真が登場。今年7月のブルメイステル版『白鳥の湖』公演の時の写真が紹介されました。
「オデット/オディール役は、(斎藤)友佳理さんが芸術監督になって初めていただいた大役。二度目の挑戦で、思入れ深い大切な作品に」(川島)、「演劇性の強い作品なので、最初はとても難しく感じたけれど、踊るたびに新しい発見だったり、感情が激しくなるのを自分でも感じて、演じることが楽しくなった」(秋元)などと舞台の手応えを語りました。
(左より)川島麻実子、沖香菜子、吉川留衣、森川茉央
交流会後半は、「プリンシパルへの質問コーナー」。「ジャンプを高くとぶコツを教えてください」、「パートナーと踊るときはどんな気持ち?」、「腕を柔らかく使うにはどうしたらよいですか」などの質問が次々と飛び出し、プリンシパルたちも一つずつ真摯に、丁寧に回答していました。
最後はダンサーたちが出口に整列して皆さんをお見送り。ほんの少しの時間でしたが、ダンサーたちと直接挨拶を交わす楽しいひとときが実現しました。
(左より)吉川留衣、伝田陽美、海田一成、柿崎佑奈、池本祥真、秋山瑛、樋口祐輝、森川茉央
(左より)宮川新大、柄本弾、川島麻実子、秋元康臣、ブラウリオ・アルバレス
これからも東京バレエ団団員と皆さまとの交流の場を、いろいろな形で実現していく予定ですので、どうぞお楽しみに。
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