取材/文:新藤弘子(舞踊評論家) *バレエを始めた頃のことを教えてください。 姉が地元の教室でバレエを習っていて、母親について行ったとき「ぼくもやりたい」と言ったみたいです。男の子は自分のほかに1人か2人。小学校に入っても、やめようと思ったことはなかったので、たぶん楽しかったんだと思います。小、中学校にかけて部活はバスケットボールをやっていて、一時期バレエとバスケットのどちらをとるか迷ったこともあります。体力があまりないので、両方はきつくて。そのとき、バレエを選びました。 *ご家族もバレエがお好きなんですか? 母はピアノを教えていて、バレエもとても好きだったようです。大きくなってからですが、バレエ公演にも何回か連れていってもらいました。ぼくはバンドネオンの小松亮太さんが大好きで、小松さんの演奏するタンゴとバレエがコラボする公演を観に行った記憶があるんです。タンゴとかジャズとか、音楽はジャンルを問わず好きですね。学校やバレエの友だちと、カラオケでそのとき流行ってる歌を歌ったりして。ヒップホップとか、そういうダンスも好きで、学校の廊下で友だちと練習したりしてました。当時はただ遊びでやってただけですけど。 *東京バレエ学校に入ったのは? 高1からです。入学したら、男の子がたくさんいたのですごく刺激になりました。競い合ったり遊んだり、でもその時は、まだプロになろうとはっきりは決めていなくて。高3までの3年間いたんですが、同い年の友だちがバレエ団に入ろうと誘ってくれたんです。ちょうどその頃『ザ・カブキ』を観てすごく感動して、絶対にここに入ろうと決意しました。 *入団して、たいへんだったことは? ぼくは18歳で入団しましたが、同期の年齢はいろいろで、いちばん上の方は30歳くらい。話題もあまり合わないし、やっていることも幅広すぎて、この中でやっていけるのかなと、ちょっと不安になったこともありました。バレエ団の中の決まり事も全く知らなかったので、先輩に怒られたり教えていただいたりしながら、少しずつなじんでいきました。 *悩んだりやめたくなったりしたことはありましたか? それはしょっちゅうです。自分の動きや踊りに幻滅することもあるし、特に最初の頃はなかなか役につけなくて、アンダーばかりでしたし。他の人たちは個性があって、後輩でも早く役についたりすることがけっこうあるのに、ぼくは誰かがケガをした時のピンチヒッターみたいなことが多かった。自分は個性が「ない」ので、どうやったら役に入れるんだろうと悩んで、やめたくなったことはありました。 *踏みとどまった理由は? やっぱりバレエが好きだったし、負けず嫌いだから、というのもありますね。そこでやめたくない、もうちょっと頑張ろうと思って。そうしたら少しずつ、最初からキャストに入れることが多くなりました。先輩が大勢退団された時期があって、その頃からどんどんソリストの役が回ってくるようになりました。そうなればなったで、ソリストの踊りは難しいですから、うまく踊れなくて自信をなくしたり。常に悩んではいます。 *印象に残っている役はありますか? 自分が変わった時だな、と思うのが『くるみ割り人形』の猫のフェリックスです。小林十市さんに憧れていたので、直接教えていただけることになったのが、すごく嬉しかった。中国やギリシャの踊りなどで、それまでも教えていただくことはあったけれど、一対一でというのは初めてだったんです。それから『春の祭典』の生贄で、ジル・ロマンさんに教えていただけたのも印象深いです。初めてのリハーサルのとき、怖くて震えていたんですけど、思い切りぶつかっていこうと全力でやったら、意外に優しくて。もちろん厳しい部分もあるけど、こんなに優しく教えてもらえるんだって、びっくりしました。自分には個性がないと思っていたんですけど、続けていくうちに、逆に何にでも染まれるんじゃないかって思い始めて。だからいまは、与えていただいた役は全部、チャンスだと思ってやっています。 *『ドン・キホーテ』のガマーシュも面白かったです。 そういう役なので(笑)。こういう"はっちゃけた"役は、『ペトルーシュカ』の「お祭り好きの商人」以来ですね。ぼくは踊ることも好きだけど、演技するのも好きなんです。踊りはまずテクニックを成功させなきゃならないけど、演技がメインの役は、その心配をしないで自分をその役に変えることに集中できる。だから、ガマーシュやヒラリオンはすごく楽しいし、やりがいがあるんですよ。 *ワシーリエフさんの指導はいかがでしたか。 演技指導もかなりしていただきました。具体的な振付なしで突然、「こんな感じの演技をこの音でやってみて」みたいにいわれて焦りましたけど、自分で考えてやってみることもできるんだと気がつきました。それからいろんなところで自分で芝居を考えるようになりました。友佳理さん(ワシーリエフとともにこの作品の指導を行った現芸術監督・斎藤友佳理)も、「ワシーリエフさんは信頼してくれているから、思い切りやって」と言ってくださって。 *バジル役についての思いを聞かせてください。 まさかバジル役が来るとは思っていませんでした。踊ってみても最初のうちは「...やっぱ無理だわ」と(笑)。でも、踊っているうちにだんだん自分になじんできて、いまはけっこう楽しめるようになってきました。体力的にもきついけど、キトリのほうが出ているシーンが長いから大変だと思う。大きなリフトがたくさんあるのも難しいですね。片手を離したり、女性を投げてキャッチしたり、タイミングも合わなければいけないし。リフトで筋肉がついていくので特別なトレーニングはしていませんが、ぼく細いんで、いまさらですが、もう少し身体を鍛えなきゃと思ってます。 *パートナーの沖さんはどんな人? 何度も組んでいるだけあって、踊りやすいし、何でも言えるのがいいですね。ここはこうしたらいいんじゃないかとか、お互いに言い合って一緒に成長できるパートナーというか。練習中、ぼくは暗くなるタイプですが、彼女はとても明るくて、その明るさでひっぱっていってくれるので、組んでいると元気をもらえます。自分の中ではベストなパートナーだと思っています。 *ダンサーとしての将来については。 ぼくは条件もよくないし、基本もかなり欠けていると思うので、そういうところをどんどん改善して、できるだけきれいなラインを求めていければと思います。特にどの振付家の作品ということはなく、何でも来るものに挑戦していきたい。ただきれいに踊るような作品より、自分の感情で動ける作品が楽しいですね。ストーリーがあるのもいいし、振付の中に何か意味が込められているのもいい。自分に限界を感じることもありますけど、絶対にそれを越えられると信じてやっています。 *最後にプライベートなことを。気分転換は何を? 部屋で映画を観たり、本を読んだり。疲れるので、あまり外へは出かけません(笑)。いまはバレエでいっぱいいっぱいなので、他のことはあまり考えられないんですが、いろんなダンスをやってみたいですね。バレエだけじゃなくてヒップホップとか。踊りの幅が拡がるし。スポーツは観るよりやるほうが好き。バスケットはいつでもやりたいと思ってるんですが、時間がなくて。 スリムで上品なたたずまいが印象的な梅澤。2012年に踊ったベジャール振付『くるみ割り人形』の猫のフェリックスを皮切りに、注目の役を着実に自分のものにしてきた。特にこの2年間は、『ドン・キホーテ』のバジルとガマーシュ、『ロミオとジュリエット』のパリス、『ラ・バヤデール』のブロンズ像など、役柄の幅も一気に拡がった。神奈川県民ホールでのワシーリエフ版『ドン・キホーテ』主演は、首都圏のバレエ・ファンが心待ちにしていたといってもいいだろう。 インタビューの場では、物静かななかに、独特のユーモアや個性をのぞかせる。バスケットボールやヒップホップ・ダンス、ミステリーや映画が好き。自分を「人見知りで口べた」と評する梅澤だが、最近の舞台での豊かな表現や躍動感を見ると、そんなことは忘れてしまう。というより、このギャップの大きさこそが梅澤の個性なのだろう。2人のインタビューを通じて、沖との相性の良さも実感。まるで磁石の両極のような2人が巻き起こすセンセーションに期待したい。 photo:Kiyoniri Hasegawa
取材/文:新藤弘子(舞踊評論家) *バレエと出会った頃のことを教えてください。 母が若い頃バレエに興味を持っていて、女の子が生まれたら習わせようと思っていたみたいです。父は最初は全くバレエに興味がなかったけれど、発表会で踊る私を観てから応援してくれるようになりました。母はもともと身体が柔らかいほうですが、父と兄はすごく固くて! 母に似てよかったなと思います。 ボリショイ・バレエ学校には18歳で留学しました。通っていたのがロシア系統のバレエ教室だったので、先生方もロシアとの繋がりが深く、留学するならロシアに行きたいと思っていたんです。高校生の頃来日したマリインスキー・バレエ団のサラファーノフやロパートキナのリハーサルを間近に見せてもらう機会が有りました。ロパートキナはとっても素晴らしいバレリーナです。でも、バレエ学校に入る時から選び抜かれているロシアのダンサーの中では、決して身体条件はよくなかったそうです。それを欠点に見せない身体の使い方、脚の使い方。私とは次元が違いますけど、自分もそれを目指していけたらと思いました。 *留学してみてどうでしたか? それまで自分の中では精一杯脚が開くように努力していたけれども、それでも全く開いていないんだ、と思い知らされました。小さい頃からの積み重ねもあるでしょうが、身体の作りがここまで違うんだというのが衝撃でした。克服しようとしても、生まれ持ったものが違う! 鏡を見るのがいやだと思ったこともありますが、踊ることが好きだから、バレエ中心の毎日が楽しくて。留学した当初、ロシア語はほとんどしゃべれなかったけど、クラスメイトは私の拙いロシア語とボディランゲージを理解してくれたので、そんなに苦労した記憶はありません。泣き虫なんですけどポジティブシンキングで、すぐ立ち直るんです(笑)。 *留学期間中に東京バレエ団のオーディションを受けたのですね。 ロシアのバレエ団に入ることも頭にありましたが、やっぱり日本で踊りたい、それなら東京バレエ団だと思っていました。当時はオーディションの年令制限が20歳で、私は19歳。いま受けなければと思ってオーディションを受けたら、合格をいただけたので留学を切り上げて入団しました。その頃は団員の数も多くて、アンダーにもなかなか入れない。どんな役でも舞台に立ちたい一心で、毎日一生懸命レッスンしていました。初舞台はベジャールさんの『ダンス・イン・ザ・ミラー』で、団員みんなで演じるエキストラのような役。2年目の『ラ・バヤデール』で初めてクラシックのコール・ドに入れていただきました。東京バレエ団のコール・ドってすごく揃っていて、揃え方にもすごく細かい工夫があって、それを全て頭に入れるのが大変!!先輩方には迷惑をかけっぱなしでした。本番よりも毎回リハーサルのほうが緊張していましたね。 *入団して、印象的な出会いはありましたか? バレエ団の先生方もですが、子供の頃にビデオでしか見たことのないような人たちが実際に教えてくださるのがすごいなと。ノイマイヤーさん、ワシーリエフさんのような、偉大な振付家の方にその作品を直接教えていただけるのは本当に光栄だと思うし、たくさんのことを学びたい。自分をスポンジのように柔らかくして吸収しなくちゃ、という思いです。 *特に好きな作品、難しかった作品などがあれば教えてください。 いちばん印象に残っているのは『ロミオとジュリエット』! 主役だけじゃなく全員が初めて踊る作品で、しかもリハーサル期間が1ヶ月しかなかったのですが、実はジュリエット役の練習中に肋骨を傷めてしまって。痛いなと思いながら何日か続けていたら、先生が「もしかして痛いの?」と。病院で骨折してるとわかり、先生にも無理をせず休みなさいと言われたのですが、休んでいたら間に合わないし、「絶対やりたい、やらせてください」とお願いしてケヴィン(・ヘイゲン)先生に許していただきました。病院の先生も「折れた場所は悪くないからいまの痛みに耐えられるんなら何してもいいよ」と言ってくださっていたので。初めての大役、とても素敵な作品で、ジュリエットにとっての4日間と同じように、あっという間に終わってしまう感じだったけど、すごく心に残っています。パートナーの柄本弾さんも上手にサポートしてくださって、本番では一度も痛いと思わなかった。不思議ですね。クラシックにはないリフトがたくさんあるし、感情の移り変わりがとても重要で、技術面でも表現面でも考えさせられる作品でした。 *ターニング・ポイントになりましたね。他にはどうでしょう。 子どものための『ねむれる森の美女』です。まだほとんど舞台に立ってもいない時期にオーロラ姫役をいただいて、ほんとうに私でいいんだろうか、何かの間違いじゃないだろうか、と思いましたが、やるからにはいい舞台にしようと思って。踊り切った時は嬉しくて涙が出ました。この作品は地方ツアーや東京での再演も多く、場数を踏ませていただいています。毎回少しずつでも、よくなっていけたらと思っています。 *神奈川県民ホールでも踊られる『ドン・キホーテ』について聞かせてください。 子どもの頃からキトリのような「強い役」が回ってくることがなかったんです。技術面でも難しいし。だから最初にお話をいただいた時は「無理!」と思って。バジル役の梅澤さんも自分にバジルは合わないと言い張ってて(笑)、でも、やってみたらお互いのやりとりがすごく楽しかった。キトリはちょっと高飛車というか、気が強いキャラクターだと思っていたんですけど、踊る人によっていろんなキトリがいますよね。私のキトリは、ちょっと子供っぽいキトリだと思う。からかったりすねてみたり、無邪気さや天真爛漫な感じがあって、だからこそ街の人気者になっているんだと思うと、とても可愛らしいキャラクターだなと思えてきました。また梅澤さんのバジルが、すごく優しくて。街の女の子にちょっかいを出していても、心の中ではキトリのことを思ってくれているような優しいバジルなので、一緒に踊っていて楽しいですね。 *梅澤さんはどんなパートナーですか? やりづらいことがあればすぐに練習してくれますし、何でも一緒に考えてくれます。ほわっとした感じで、そのテンションのままさらっと面白いことを言うんです(笑)。 *ダンサーとしての未来について聞かせてください。 脚の見せ方とか上半身の付け方とか、まだまだ直さなきゃいけないところがいっぱい。技術や基礎の細かい部分を向上させていくのはもちろん、その上で自分らしさが出せるといいなと思います。きれいに踊るのは生まれ持った条件で、どうにもならないこともあるけれど、個性をその上に乗せて、お客様に楽しんでいただけるようなダンサーになりたい。いまブルメイステル版『白鳥の湖』のキャラクター・ダンスを練習しているんですが、この版では踊り手はみんなロットバルトの手下という設定なので、強さや怖さなど、ダークな部分もうまく出せるようになりたい。私はそこがなかなか出せないので、今後の課題かなと最近は思っています。それから、ジュリエットをまた踊りたい。こういう表現を入れたいな、という思いもあるので、また機会があれば挑戦したいと思っています。 *最後にプライベートな趣味についてひとこと。 野球を観るのが大好き! ベイスターズのファンで、リハーサルが終わってから急いで着替えてスタジアムに応援に行くことも。今シーズンは7、8回行きました。父が野球好きで、中学生の頃から家族で観に行ってました。選手の顔や名前がわかってくると面白くてはまっちゃって。シーズン後半はあまり行けませんでしたが、よくその日の試合結果が父からメールで送られてきたんですよ(笑)。 『ねむれる森の美女』のオーロラ姫、『ラ・シルフィード』のタイトル・ロール、『ロミオとジュリエット』のジュリエットと、大役を次々に射止めてきた沖。『スプリング・アンド・フォール』では、音楽にふわりと寄り添うような柔らかい動きで魅了する。昨年主役デビューした『ドン・キホーテ』では、梅澤紘貴のバジルとともに、愛らしくはつらつとしたキトリを演じ、役柄の幅をまたひとつ拡げてみせた。間近で見る彼女はほっそりと華奢だが、大きな瞳を輝かせながらはきはきと思いを語る姿は、舞台での姿と同じようにひたむきで、眩しいほどだ。 「想像することがいちばん大切。頭の中で、こう踊りたいとか、こういうラインを見せたいとかいう思いがあるほうが、そこに近づいていけると思うから」という沖。神奈川県民ホールでの『ドン・キホーテ』はもちろん、ブルメイステル版『白鳥の湖』のキャラクター・ダンスでも、きっと新たな魅力を披露してくれることだろう。
2016年2月、東京バレエ団が新制作で上演する『白鳥の湖』が、動き始めている。8月上旬に行われたのは、第3幕のキャラクターダンスのリハーサル。モスクワから指導のために来日したマルガリータ・ルアノ氏に、話を聞いた。
「東京バレエ団のダンサーたちは、この1週間で覚えるべきことをほぼすべて覚えてくれました。スペイン、ハンガリー、ナポリと、キャラクターダンスにはいろいろな踊りがあるけれど、もっとも重要な課題は、そのキャラクターの特徴的な踊り方、マナーを摑むこと。皆、いろいろと試み、努力しています」と語るルアノ氏。ソリストたちの稽古場を覗くと、肘の角度、重心の位置、踵の動きなど、キャラクターダンス独特のポジションが、ダンサーたちの大きな課題となっていた。
「リハーサルの途中ですから、踊りきれなくて当然です。しかし、例えば『パキータ』にはポーランドやスペインの要素が入っていますし、女性ダンサーの独特のポーズが印象的な『ライモンダ』も。キャラクターダンスの経験は、クラシックを踊る時にも必ず役立つはずです」
モスクワ音楽劇場でダンサーとして活躍、キャラクターダンスを中心に踊り、なかでも『白鳥の湖』のスペインの踊りで高い評価を得てきたルアノ氏。同劇場の『白鳥の湖』はもちろん、1953年に初演されたブルメイステルの版だ。
「モスクワで、スペイン人の両親のもとに生まれ、10歳でモスクワ舞踊学校に入学、卒業後はモスクワ音楽劇場バレエで長く踊ってきました。私が入団した時、すでにブルメイステルは亡くなっていましたが、彼と一緒に仕事をしていた人たちから直接学ぶことができました。スペイン、ハンガリー、マズルカ、3羽の白鳥......と、22年にわたって『白鳥の湖』のあらゆる役柄を踊っています。オデットは踊っていないけれど(笑)。
ブルメイステル版は、数あるバージョンのなかでもっとも優れているものの一つ。ドラマトゥルギーの点で、非常に面白い作品となっています。なかでも第3幕はとても重要で、キャラクターダンスをいかに踊ることができるかが、全体を左右します」
ブルメイステル版の第3幕では、次々と登場する各国の踊り手たちすべてが悪魔ロットバルトの手下。彼らの踊りは、ジークフリート王子を陥れるために仕組まれたもの、という設定だ。稽古場ではしばしば「王子に向けて踊って」との指示がとぶ。「惑わされる王子も、踊り手のほうへと寄っていったり、"あ、違った!"と戻ってきたりと、戸惑いを見せるんですよ」
この公演は、8月に東京バレエ団芸術監督に就任した斎藤友佳理にとって最初の大プロジェクトでもある。
「彼女は、大好きなこの作品がずっと上演され続けることを強く望んでいます。その夢を叶えるために『ぜひ助けてほしい』と指導を請われた時、私は喜んでお受けしました。
私たちがこの作品を愛してきたように、皆さんにもこの作品を愛してもらいたいのです。その愛は、東京バレエ団の皆さんがこの舞台を創り上げたその瞬間に生まれるもので、その愛があってこそ、作品はより長く生き続けることができるのです」
取材・文:加藤智子
撮影:細野晋司
8月上旬、東京バレエ団のスタジオでは、12月のシルヴィ・ギエム〈ライフ・イン・プログレス〉及びシルヴィ・ギエム ファイナルで上演予定のイリ・キリアン振付「ドリームタイム」のリハーサルが行われた。9日間にわたってリハーサルを指導したエルケ・シェパース氏に、東京バレエ団での指導やキリアン作品の魅力について話を聞いた。
「とても若いな、と思いました」と東京バレエ団の第一印象を語るシェパース氏。「でも、しばらくして気づいたわ。現役のダンサーって、こんなふうに若いものだったと! 同時に、自分の果たすべき責任を強く感じるのですが、皆、やる気、向上心、新しいものに対する好奇心が強く、とてもやりやすい。素晴らしいカンパニーですね」
東京バレエ団での「ドリームタイム」初演は、2000年の〈オール・キリアン・プロ〉で、以来15年振りの上演となる。リハーサルに参加した十数人の選抜メンバーの中には、キリアン作品初挑戦のダンサーも。皆、それぞれの課題を抱えながら、キリアンの振付に意欲的に取り組んでいた。
「どこのカンパニーに行っても、皆、キリアンの踊りが好きだから、ダンサーたちがやる気を見せてくれるかどうかなんて心配は不要。その点で、私はとてもラッキーです。でも、デュエットでは多くのダンサーが苦労するわ。クラシックとは全く違ったパートナーリングの技術が必要なので、ここは、多くの時間を費やさなければ。大切なのは、動きの調和。もちろん音楽を聴くことも大切ですが、ダンサーには、互いの存在をよく"聴く"ことが求められます」
キリアン作品における男女のデュエットの素晴らしさは格別なもの。「ドリームタイム」では男女が二人、三人となって絡み、空気の流れに沿うような流麗な動きで、圧倒的な美しさを放つ。まさに"ドリームタイム"、夢の時だ。
「ええ、夢のような場面の連続です。途切れ目のない、継ぎ目のない絵を次々と見せられるよう。明確な筋書きはないけれど、たとえば、どうしてもつきまとってくる過去の経験や記憶──。そういったものが、随所に表現されていきます。『ドリームタイム』における"夢"とは、必ずしも眠っている間に見る夢ではなく、白昼夢、人生観に結びついたものなのです」
創作は1983年。キリアンは心から敬愛する作曲家、武満徹に音楽を委嘱、二人はインスピレーションを得るため、オーストラリア北部海岸のグレート島に、先住民族アボリジニの祭典を取材した。
「音楽、踊りにアボリジニの要素が具体的に反映されているわけではないけれど、アボリジニの思想から、作品の根底にあるもっとも重要なコンセプトを得ています。当時の武満は、まさに、夢について興味を抱いていた時期だったそうで、『ドリームタイム』はそこにジャストミートして生まれた、特別な作品なのです。
80年代前半の、キリアンの比較的若い時代の作品の特徴としていえるのは、とても叙情的であるということ。かつ、とても音楽的。武満の音楽は、決して派手ではないけれど、とても印象深く、強く訴えかけてくるものがあり、素晴らしいコラボレーションとなっています」
取材・文:加藤智子
撮影:長谷川清徳
7月9日、10日の2日間、12月に全国各地で開催される<シルヴィ・ギエム・ファイナル>で上演するウィリアム・フォーサイス「イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド」のワークショップが行われました。ワークショップを指導したのはフォーサイス作品を世界各国のバレエ団で指導しているキャサリン・ベネッツさん。東京バレエ団のワークショップの感想をおうかがいしました。 ◆東京バレエ団について 日本のカンパニーを指導するのは初めてですが、この作品(「イン・ザ・ミドル~」)はユニヴァーサルなもの。必要なのはいいダンサーであるということだけです。東京バレエ団のダンサーは、鍛錬されており、ワークショップもとても頑張っていたと思います。今までやっていたのと全く違う、新しいことにチャレンジする機会を得たのは、ダンサーにとってとてもよいことです。皆さん集中して、ワークショップを楽しんでいたように思います。もちろんまだプロセスの段階ですが、2日目ですでに進歩がみられましたし、きっと良い仕上がりになるでしょう。そして、この作品を踊ることによって、自分の身体を意識するようになり、ダンサーとして進歩できるのではないでしょうか。 ◆「イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド」という作品について この作品は純粋なダンス。コンテンポラリー作品というよりも、バレエにコネクト(連動)した作品。初めてフォーサイスに挑戦するにはよい作品だと思います。作品自体はパリ・オペラ座バレエ団の才能ある若いダンサーたちと創り出したもの(ギエム、イレール、ルグリほか)。極端なオフ・バランスなど身体の使い方にしても、彼らがどこまで出来るのか、フォーサイスがダンサーに対して挑戦した作品ともいえます。 何が可能なのか、ということを試して創作していきました。作品の中でも、ある種の競争というか、お互いに対して挑戦していくような、ダンサー同士がせめぎあっているような一面もあります。 ◆フォーサイス作品について 私も彼の作品を踊っていましたが、ダンサーを信じてくれるということを感じます。とてもエネルギーがあり、ダンサーをプッシュしていく人です。彼の作品を踊ることで、ダンサーたちは空間やこれまでのルールといったものを全く違うものと感じるようなります。また観客にもダンスの全く違う見方を提示していきます。作品の中で、同時に違うことが進行し、存在する・・・観客に広い視野を持たせたい、考えさせたいと彼は思っているのです。よくフォーサイスは自分の作品について、「これは何を意味しているんですか?」と聞かれると、「あなたにとって何を意味していますか?」と聞き返しているんですよ。 撮影:細野晋司
さて本番。主に東京バレエ団が参加した個所について触れると、第一楽章にベジャールが込めた「誕生の苦悩と喜び」を、柄本弾を先頭に、団員たちがこぶしを高く振り上げ力強く表現。「第九」というベートーヴェン晩年の最高傑作の導入部にインパクトを持たせることで、この作品がいかに大きなメッセージを携え、人類に熱い理念を訴えようとしているか、その先に続く膨大な交響曲への期待感を高めることに大きな役割を担っていた。 静かな第三楽章は、白いレオタードとタイツに身を包んだ吉岡美佳とBBLのジュリアン・ファヴローのデュエットが会場を神秘的空間へと導いた。吉岡のしなやかな腕と指先が醸し出す優しい動きが、命の水をすくい、人を癒す。ジュリアンのたくましい身体が、吉岡を愛おしく包み、異なる世界の二人が溶け合い、限りなく純粋で清らかな愛へと昇華する様を表現していた。最終の第4楽章は「歓喜」がテーマだ。BBLのオスカー・シャコンが変容するリズムを通じて人類の複雑さ、葛藤、多様性を提示すると、それに続く柄本弾とBBLのジュリアンと大貫真幹の3人で成すソリスト集団が、祝祭的な音楽にあわせ、人間と宇宙、神の間に存在する秩序、その調和を高らかに表現した。フィナーレに近づくとBBLの女性ソリスト、アランナ・アーキバルトが持前の上背と大きな手の平を生かして人類の存在を再びアピールするが、生命の終焉を物語るかのように舞台中央に横たわる。そして80人の合唱が高らかに歌い上げるなか80人のダンサー全員が舞台に集結、東京バレエ団、BBL、ルードラ・ベジャールの生徒たちが手を取り合い、歩調をあわせ、一歩ずつ前に進む。それは、肉体は朽ちても精神は不滅であり、人類が抱き合い、助け合うというベートーヴェンの理念を文字通り体現していた。最後は、オーケストラ、合唱、ダンサーの総勢250人が一体となって盛り上げた舞台に、5000人の観客のエネルギーも加わり、会場全体が歓喜の渦に包まれた。 満場の観客が一斉に立ち上がり、拍手とブラヴォーの嵐は長い間、鳴りやまなかった。 舞台間近の客席に座っていたジュネーブ在住のアンナ・ヴィラットさんは「ダンサーの一人ひとりの顔にも喜びが見てとれました。本当にダンサーと観客が心を通じ合わせた最高の舞台。これ以上のものってあるの?この先、何を観たらいいの、と思ってしまいます」と、目頭を熱くして語っていた。 取材/文:熊野舞(在仏ライター)
スイス・ローザンヌの郊外、マレー・スケートリンクに設けられた5000人を収容する特設会場で6月17日に始まった東京バレエ団とベジャール・バレエ・ローザンヌ(BBL)共演によるモーリス・ベジャール振り付けの傑作、ベートーヴェン「第九交響曲」は全5公演が完売、連日とも大観衆の拍手と声援が鳴りやまないスタンディングオベーションの熱気の渦に包まれ21日、華やかに閉幕した。 ローザンヌ公演に来られなかったバレエファンのために、会場で販売されたプログラムから面白い数字を拾ってみよう。 50 ―― ベジャールが「第九」を発表したのは1964年。去年11月、東京バレエ団とBBLによる東京公演は、半世紀を経た50年目の節目にあたる。 3 ―― 共演の舞台が実現するまで3年の月日を要した。 15 ―― リハーサル期間は、海を隔てたヨーロッパと日本を行き来しながら15週間。 80 ―― 東京バレエ団とBBLのダンサーをあわせた人数。ルードラ・ベジャールの生徒もエキストラで加わった。 250 ―― 舞台上のダンサー、オーケストラ、合唱団をあわせると総勢250人。 289 ―― スケートリンクに設けられた特設舞台の総面積は289㎡。 25000 ―― 今回のローザンヌ公演を観た聴衆は2万5千人。 この数字からも、すべてに大、大、大がつく規模で行われたことがおわかりいただけると思う。それだけに関係者たちが最高のものを作り上げようとする気概は随所にみられた。その一端を、4日目の公演前に見学したリハーサルから紹介しよう。 本公演は午後8時半から。それにあわせて午後1時から東京バレエ団のバレエレッスンが約2時間にわたって行われた。レッスンしたのは、「第九」の振付指導にあたったピョートル・ナルデリ氏自身。「モット アクセント」「ワカリマスカ」―― 親日家で、東京での準備にも足を運んでいるから団員との距離は近い。日本語を交えて熱心な指導ぶりだ。「東京バレエ団の団員たちは私の言うことを理解し敏感に反応してくれる。レッスンしていて楽しい」と、ナルデリ氏は話した。 午後3時半からはBBLも参加しての合同リハーサル。会場に到着したジル・ロマンは柔らかい表情で団員たちと冗談を交わしていたが、いざリハーサルが始まると一変、表情が厳しくなった。躍動感にあふれる第二楽章では「リズムが甘い、音楽を無視している。ノン。ノン。ノン」。何度もダメだしが出て、同じ個所を、納得が行くまで繰り返し練習させる。吉岡美佳とジュリアン・ファヴローがデュエットを踊る第三楽章、二人が並列になって腕を交差させ横にステップを踏みながら円を描くシーンでは、二人がもっと一体化して滑らかな動きになるよう求めて、ジルも舞台に上がって直接指導していた。 合同リハーサルの後、ジルに話を聞いた。 ベジャールの作品の中で、あなたは第九をどう位置づけますか? ―― 1968年のメキシコ五輪の開会式での上演を最後に、しばらくお蔵入りになった。というのも、上演するための準備にかなりの労力と時間が必要とされる重い作品だから、ベジャールは他の作品に専念するために、その決断をしたのだと思う。僕がベジャールのカンパニーに入ったのが69年だから、僕自身は踊る機会がなかった。でも、この作品は「踊るコンサート」。つまり、音楽が重要な役割を占めている。演奏家と同じで、あくまでも楽譜には忠実に、しかし現代の聴衆との距離を感じながら解釈し舞台をつくるのが僕たちの使命だと感じている。 東京公演から半年たってのローザンヌでの公演。何か変化が起きていると感じますか? ―― ダンサーたちは毎回の公演を通じて着実に進化していると痛感する。特に今回は、NHKホールとは違って正面だけでなく、両脇の客席を加えた3面に囲まれた舞台。脇からも背中からも聴衆の視線を浴び、反応を全身で感じられる。東京バレエ団にとっては、その初体験が大きいと思う。さらに東京バレエ団とモーリス・ベジャールとの付き合いは30年にも及ぶ。長い間に培われた信頼関係、友情があるからこそ、ダンサーたちは安心して自分を解き放ち、ベジャール作品を通じて、自由に表現できるようになってきている。 団員たちの様子も少々、お伝えしたい。東京では連日「ラ・バヤデール」の公演があって、すぐの渡欧。リハーサルが終わって本番までの休憩時間、和やかに談笑していた女性団員たちは「時差ボケもあって、疲れが残っているというのが本音です。でも、お客さんたちの熱い声援と温かい反応に支えられて元気が湧いてきます」。共演舞台の「第九」はローザンヌ公演の後、モナコでも上演される。全行程3週間に及ぶ長期遠征になるが、ローザンヌ・バレエコンクールでのスカラシップ賞受賞後にモナコのプリンセス・グレースケリー・クラシックバレエ・アカデミーバレエスクールに留学した経験を持つ上野水香は、「ローザンヌからモナコという、偶然にも私にとってはノスタルジック・ツアー。楽しんでいます」と笑顔で話してくれた。 取材/文・撮影:熊野舞(在仏ライター)
6月13日(土)の『ラ・バヤデール』本番前に、東京バレエ団友の会「クラブ・アッサンブレ」会員限定の劇場クラス・レッスン見学会を開催いたしました。「クラス・レッスン」とは、ダンサーが毎日リハーサルや公演の前に行っているレッスンで、その日の身体の感覚やコンディションを確認しています。 約1年半ぶりのクラス見学会開催とあって、150名を超す会員の方々にご参加いただき、本番前から大ホールのロビーは賑やかに。参加者の中にはオペラグラスでダンサー達の動きを追っていらっしゃる方もいるほど、皆様最後まで熱心にレッスン風景をご見学されていました。 この後の本番では、主演の上野水香、柄本弾の熱演をはじめ、東京バレエ団が誇る「影の王国」の群舞など、観客の皆様からたくさんの拍手をいただき『ラ・バヤデール』は閉幕いたしました。 東京バレエ団友の会「クラブ・アッサンブレ」では、今回のクラス見学会のように会員の皆様に楽しんでいただけるイベントを企画・開催しています。その他、会員優先予約やチケットの会員割引などお得な会員特典もございます。東京バレエ団にご興味がある方、また一緒に応援してくださる方のご入会を、心よりお待ちしております! ●「クラブ・アッサンブレ」のご入会はこちら>>>
東京バレエ団は『ラ・バヤデール』の開幕を控えて、稽古も最終段階に突入。さる6月4日、公開リハーサル、および指導者のオルガ・エヴレイノフ、主演の上野水香、柄本弾を囲んでの記者懇親会が開催されました。
1988年からマカロワ版『ラ・バヤデール』の指導を手がけているエヴレイノフは、東京バレエ団では2009年のバレエ団初演、2011年、2012年の再演、また、昨年8月の〈祝祭ガラ〉での"影の王国"抜粋上演時にも来日し、指導にあたってきました。懇親会の冒頭、マカロワ版の魅力について「魔法のクオリティをもっている。フレージング、ムーヴメントがとても優雅なのです」。この日の稽古場では、第2幕冒頭から作中屈指の名場面、"影の王国"をブラッシュアップ。「ドント・ストップ! 止まらないで!」と、ダンサー一人ひとりの動きに目を光らせる彼女の、張りのある、伸びやかな声が印象的でした。
指導においてもっとも重要なことは、「ただステップを教えるのではなく、スタイルを発見していくこと、動きを理解していくこと、きちんとストーリーを理解し、踊りのなかでそれを演じきること、そのすべてを融合させ、一つのクオリティを生み出すことだと思っている」といいます。「たとえば"影の王国"で重要なのは、"ステップを踏む"のではなく、"ステップで踊る"ということです」
2009年の東京バレエ団との出会いを、「素晴らしい経験」とも。「でも、2度目のこと──2011年の春のことを考えると、こみ上げてくるものがあります。東日本大震災の直後、それぞれの事情で来日できなくなったゲスト・ダンサーやスタッフがいました。当時、英国ロイヤル・バレエ団で仕事をしていた私は、悩んだ末に、芸術監督のモニカ・メイソンに相談したのです。彼女は"日本に行くべきだ"と言いました。"芸術、ダンスは皆の励みになるのだから"と」と、目を潤ませる場面も。
ニキヤ役の上野、また今回全幕では初のソロル役となる柄本については、「以前よりずっと成長している」と期待を寄せます。
3度目のニキヤ役となる上野は、「ニキヤはとても強い女性で、内に秘めた情熱を持っている。回を重ねるごとに、もっと細かな心の動きが、少しずつ理解できるようになりました」。すると即座にエヴレイノフが「そのとおりよ! ピュアであることが、ニキヤを強くしているのです」。いっぽう柄本は「オルガ先生が指導されることを、できるだけ忠実に表現できるよう、日々練習しています」と謙虚にコメント。すると、「もっと上を狙って!」とエヴレイノフからすかさず激励がとび、スタジオでの日々の熱血稽古ぶりがうかがえました。
東京バレエ団の『ラ・バヤデール』を「パーフェクト!」と賞賛するエヴレイノフ。「最近上演される多くの『ラ・バヤデール』は、マカロワ版がベースとなっているといえます。マカロワ版の力強さを物語っていますね」と、作品の素晴らしさを力説しました。
その魅力を余すところなく伝える、充実の舞台にご期待ください。
photo:Shinji Hosono
「この写真(第2幕のデヴェロッペ・アラスゴンド)は、まさしく完璧さの手本です。世界各地で『ラ・バヤデール』の振付を指導するときには、在るべき理想の姿を体現するものとして、東京バレエ団のこの写真をダンサーに見せることにしています。これからも、どうか私達に規範を示し続けてください──ナタリア・マカロワ」 これは、振付・演出を手がけたナタリア・マカロワさんが、今回の「ラ・バヤデール」のプログラムのために寄せてくださったメッセージです。 20世紀を代表する名プリマのマカロワさんから"完璧さの手本"と称された東京バレエ団の一糸乱れぬコール・ド・バレエ、そして華やかなオーラを放つ大型ペア、上野水香と柄本弾が、昨年8月の創立50周年祝祭ガラでみせた名演をハイライト映像にまとめました。
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