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レポート2019/02/04

留学中の研究生より ~ワガノワ・バレエ・アカデミー便り~  

東京バレエ団には現在16人の研究生が在籍し、団員とともにレッスンを受けながら、プロとして活躍するための経験を積んでいます。すでに舞台で活躍する彼らの初々しい姿をご覧になられた方も多いことでしょう。
実は、2018年春にスタートしたこの体制のもと、これまで東京バレエ学校に設けられていた「海外研修制度」が、東京バレエ団研究生を対象として実施されることになり、2018年9月より、米澤一葉がロシア・サンクトペテルブルクのワガノワ・バレエ・アカデミーに約1年間留学しています。
ここでは、冬休みを利用して一時帰国していた彼女に、ワガノワでの留学生活について話してもらいました。



──今回の留学の前にワガノワ・バレエ・アカデミーへは短期留学をしたことがあるそうですね。
中学2年生の時でしたが、「またここでしっかり勉強したい」と思っていました。


──現地での授業の様子を教えてください。
 高校1年生に相当する6年生のクラスに入りました。15人中2、3人を除いて全員ロシア人。皆きれいでスタイルも良いけれど、何よりも、しっかりと基礎ができていると感じます。

 午前中は9時10分から11時頃までがレッスン。担任のカセンコーワ先生は、たまに「5番!」「頭!」と日本語で注意をくださる、優しい方です。

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右手の建物がワガノワ・バレエ・アカデミー


──日本ではなかなか体験できないクラスも?
 午後はフタローイ(第二の)クラスで、デュエット、キャラクター、アクチョール のクラスが組まれています。デュエットは、基礎中の基礎、バランスから始め、ピルエット、リフトなどもやっています。キャラクターは東京バレエ団の舞台でもきっと役に立つ、と積極的に取り組んでいます。アクチョールは、アクト、つまり、演技のクラス。全く初めての経験なので戸惑います。
留学生のクラスでは、学年末の公演を目指してヴァリエーションを学びはじめました。先生のご提案を受け、自分で考えた結果、『ショピニアーナ』のヴァリエーションを選びました。上体の使い方、足先など、課題がたくさんあります。

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ワガノワ・バレエ・アカデミーの中庭にて。ここもいまはすっかり雪景色だそう


──バレエ団の海外研修制度を利用してよかったと思うことは。
 体調不良の時や落ち込んだ時も、バレエ団のスタッフにメールなどでアドバイスをもらえてとても心強いです。
 リハーサルの見学に行くべきか、コンクールに出たいと申し出るべきかと悩んでいたところ、東京バレエ学校でお世話になったコーリャ先生(アーティスティック・アドヴァイザーのニコライ・フョードロフ)から、「いまはやるべきことをしっかりやるべき」とアドバイスをいただき、迷いなく基礎固めに集中することができています。
皆さんにいろんなサポートをしていただき、本当に感謝しています。


──留学期間後半にむけての抱負を教えてください。
 いつも、バレエ団に戻ってからのことを考えながら勉強しています。すっかり太って帰ってきたら台無し、いい状態で帰ってこなければ! 東京バレエ団の舞台で活かせるよう、ロシア・バレエのダイナミックな踊りをしっかり学んでいきたいと思います。


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教室にて。自習の時間も大切にしている

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サンクトペテルブルクの劇場は「どこも美しくて素敵」。ミハイロフスキー劇場にて

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食堂での食事は、口に合わないものもあるけれど「ボルシチは美味しいです(笑)」 

レポート2019/01/25

東京バレエ団〈スタジオ・パフォーマンス〉 レポート

 去る1月14日に行われた東京バレエ団〈スタジオ・パフォーマンス〉をフリーライターの加藤智子さんに取材していただきました。公演にお越しいただけなかった方、ぜひレポートからパフォーマンスの様子を感じていただければ幸いです。

 東京バレエ団のThe Tokyo Ballet Choreographic Project(コレオグラフィック・プロジェクト)は4月の〈上野の森バレエホリデイ2019〉、第7回〈めぐろバレエ祭り〉へと続きます。進化を続ける東京バレエ団にどうぞご期待ください!

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 団員が振付に挑戦、発表する場を──、と東京バレエ団が取り組んでいるプロジェクトが3年目を迎え、今年最初の公演が、1月14日、〈Choreographic Project 2019〉スタジオ・パフォーマンスとして行われた。これは、4月の〈上野の森バレエホリデイ〉、8月の〈めぐろバレエ祭り〉での上演に向けて、最初のステップともなる公演。日常のレッスン、リハーサルが行われているバレエ団のスタジオでの上演はこれが2回目となるが、今回は作品を発表する団員たちも会場の設営に携わるという、通常の公演ではなかなかできない体験も得られたという。


 年末の公演数の多い時期と準備期間が重なり、斎藤友佳理芸術監督は「実現するのは難しいと思っていた」と慎重だったそうだが、木村和夫、岡崎隼也、杉山優一、ブラウリオ・アルバレスらが、空き時間を上手に使いながらリハーサルを重ね、作品を発表。観客の投票で選ばれる「観客賞」の対象となるこれらの作品のほか、後半には2つの特別上演作品が披露されるという充実の公演に。その上演作品は、ソロから10人規模の大作までとさまざまだ。

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 ブラウリオ・アルバレスの『Bird』は、金子仁美、オスカー・ラーニャ、南江祐生、後藤健太朗らがカワセミ、アホウドリ、シラサギ、フクロウとなって舞う、軽やかで朗らかな作品。2番目は岡崎隼也振付の『ひとり』。岡崎作品の常連ダンサー、沖香菜子、伝田陽美に秋山瑛が加わり、互いに響き合いながら、キレのある動きで内面にじわじわと迫る表現に。アルバレスのもう一つの出品作『夜叉』は、鬼婆伝説をもとに創作した作品。中川美雪、池本祥真を中心に、メキシコの音楽"ダンソン"と、和のテイストを見事に融合させ、ドラマをつくり上げる。バレエスタッフの木村和夫は女性ソロ作品『Salut d'Amour』での参加。「悩みや不安を抱きながら、それでも夢や希望に向かう若者」の姿を、秋山瑛が清々しい踊りで描き出した。前半最後に登場したのは杉山優一。自身がずっとバレエと向き合ってきたこのスタジオへの思いを、力強く、自作のソロ『Hommage』に込めて踊った。

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 特別上演作品として披露されたのは、まず、アルバレスの作品『MIZUKA』。上野水香のために振付けたソロで、彼女の可愛らしさ、個性が存分に活かされたチャーミングな作品に。最後は岡崎が昨年この場で発表した『理由』(出演は沖香菜子、伝田陽美、政本絵美、加藤くるみ)。シルヴィ・ギエムから高く評価され、彼女からアドバイスを受けて少し手直しをしたうえでのパフォーマンスだったが、上演を重ねてきたことでダンサーたちの演技も、より確固としたものになった印象に。

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 作品の誕生とともに作品が育っていく様子を見ることができるのは、こうしたプロジェクトの魅力の一つ。いつもとは全く違う横顔を見せるダンサーの姿に触れることができるのも独特で、次回はどうなるだろうかと期待が高まる。
 終演後に団員と観客との歓談会が設けられたのも、新たな試み。振付者に感想を伝えたり、秘められた思いを探ってみたり、さらには次回作への期待を伝えたりと、創り手、受け手の双方にとって貴重な機会となったようだ。

取材・文:加藤智子[フリーライター]

写真:長谷川清徳

新着情報2019/01/01

東京バレエ団ダンサーからの年賀状2019

 新年あけましておめでとうございます!

 昨年は東京バレエ団にあたたかいご声援をいただき、誠にありがとうございました。劇場にお越しくださった全てのお客様にダンサー、スタッフ一同、心より御礼申し上げます。

 2019年の年明けに、ダンサーから新年のご挨拶を申し上げます。「クラブ・アッサンブレ」の会員様には、ダンサーの直筆サイン入りの年賀状をお送りしております。下記にて全ダンサーのサインを一挙公開いたしますので、どのダンサーからの年賀状か、楽しみにご覧ください。

 2019年は〈スタジオ・パフォーマンス〉を皮切りに、3月に初演するグランド・バレエの大作「海賊」、〈上野の森バレエホリデイ2019〉「白鳥の湖」、第34次海外公演(ウィーン、ミラノ、ローマ、ポーランド)、第7回〈めぐろバレエ祭り〉、勅使川原三郎氏との創作(世界初演)、「くるみ割り人形」の新制作と、盛りだくさんのナインナップをお贈りいたします。

 本年も東京バレエ団に変わらぬご声援を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。


プリンシパル

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ファーストソリスト

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ソリスト

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セカンドソリスト

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新着情報2018/12/25

東京バレエ団ダンサーからのクリスマス・プレゼント2018

 2018年も東京バレエ団にあたたかいご声援をいただきありがとうございました。 お客様への感謝の気持ちをこめ、バレエ団を代表してプリンシパル6名と芸術監督の斎藤友佳理よりご挨拶申し上げます




レポート2018/12/11

モーリス・ベジャール振付「ザ・カブキ」 キャラ紹介事典

 2018年11月2日~12月7日の期間、全16回にわたり東京バレエ団公式ツイッターの連載企画として実施したモーリス・ベジャール振付「ザ・カブキ」キャラ紹介事典。

 この企画では、歌舞伎の『仮名手本忠臣蔵』をわずか2時間半弱のバレエへと見事に昇華させた本作に登場する、魅力的な登場人物を写真と分かりやすい文章でご紹介しています。まとめてご覧いただけるよう、このたび公式ツイッターのモーメントにアップいたしました。
 公演鑑賞前にご覧いただくと、より「ザ・カブキ」の世界観をお楽しみいただけます。ぜひご一読ください!

>>> 「ザ・カブキ」 キャラ紹介事典はコチラから

レポート2018/11/21

"音楽"からみた〈20世紀の傑作バレエⅡ〉の魅力

東京バレエ団が珠玉の4作品を一挙に上演する〈20世紀の傑作バレエⅡ〉。いよいよ公演の初日まであと9日とせまってまいりました。
 今回の上演作品は芸術監督の斎藤友佳理が厳選したいずれも振付家の個性あふれる名作ばかりですが、同時に注目されるのはその"音楽"です。ラヴェル、ドヴォルザーク、モーツァルト、ショパン、音楽史を語る上で欠かせない著名な作曲家たちがズラリと名を連ねています。そこで、"振付と音楽"という観点から、長年東京バレエ団に携わってきたあるスタッフが、プログラムの見どころについてご紹介いたします。ぜひご一読ください。


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ラヴェルの「ボレロ」には麻薬的な作用があります

 世の中にはラヴェル作曲の「ボレロ」が好きな人がたくさんいるようです。ひたすら破滅に向かってクレッシェンドしながら突き進む音楽は、麻薬的な作用があります。その音楽に振付けられたモーリス・ベジャールの「ボレロ」は、聴覚に加え視覚をも刺激し、陶酔と興奮を何倍にも増幅させます。一度この恍惚感を味わったら、必ずもう一度体験せずにはいられなくなるでしょう。
NBSでは2017年2月にオレリー・デュポンを"メロディ"役に東京バレエ団とともに「ボレロ」を上演しました。さらに同年11月には、ベジャール・バレエ団でエリザベット・ロスとジュリアン・ファブローを芯に据えて「ボレロ」を上演しました。こんどの東京バレエ団により「20世紀の傑作バレエ」と題した公演では、上野水香と柄本弾が日替わりで「ボレロ」の真ん中を踊ります。もしかしたら、上野水香の「ボレロ」を観たことがある人は少なくないかもしれませんが、柄本弾の「ボレロ」はこれまで横浜のベイサイド・バレエと〈めぐろバレエ祭り〉でしか上演していませんので、ほとんど目にされていないに違いありません。ベジャール・バレエ団の芸術監督ジル・ロマンから太鼓判を押された柄本弾の「ボレロ」は一見の価値があります。

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バレエの基は音楽です。バレエの傑作はすべて素晴らしい音楽に振付けられています。「ボレロ」とともに上演するのは、ドヴォルザークの弦楽セレナーデにノイマイヤーが振付けた「スプリング・アンド・フォール」、ショパンのノクターンにロビンズが振付けた「イン・ザ・ナイト」、モーツアルトのピアノ協奏曲23番と21番にキリアンが振付けた「小さな死」。

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「ボレロ」が好きな人は、振付けの巨匠たちが創った他の3作品もきっと気に入っていただけるものと思います。このような豪華な4作品を一挙に上演し、1000席程度の比較的小さな劇場で、身近に観ていただける機会はめったにありません。どうぞ、この貴重な機会をお見逃しなく。新国立劇場の中劇場に足を運んでください。



チケットのご購入はこちら>>>


レポート2018/11/14

「スプリング・アンド・フォール」公開リハーサルレポート

 昨日(11/13[火])、東京バレエ団のスタジオにてマスコミ向けの公開リハーサルを行いました。今回は11/30(金)~12/2(日)に上演される〈20世紀の傑作バレエⅡ〉の上演作品の中から、ノイマイヤー振付「スプリング・アンド・フォール」のリハーサルを公開。リハーサル後には芸術監督の斎藤友佳理、主役を踊る川島麻実子、柄本弾が出席し、記者懇親会が行われました。その様子を高橋森彦氏(舞踊評論家)のレポートでご紹介します。ぜひご一読ください。

>>>レポートはこちらから!!

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海外ツアーレポート2018/10/26

第33次海外公演(オマーン)ダンサーレポートその2〜二瓶加奈子

『ラ・バヤデール』オマーン公演のレポート第二弾は、この公演でガムザッティ役デビューを飾った二瓶加奈子の登場です!

初めてガムザッティを踊りました
海外公演から無事に戻ってまいりました、二瓶加奈子です。
そうなんです、今回オマーン公演の『ラ・バヤデール』では、初めてガムザッティを演じました。

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ロイヤル・オペラハウス・マスカットにて。
もう一人のガムザッティ、伝田陽美さんと。

こうした大役に初めて臨む場合、普通、結構前からわかっていたりして、それなりに心の準備をして、リハーサルをしっかりやって、というものじゃないかと思っていたのですが──、今回はちょっと違いました(笑)。
世界バレエフェスティバル開催期間中、『ラ・バヤデール』振付指導のオリガ・エヴレイノフ先生がいらして指導していただいたのですが、その頃に、私、ガムザッティやるのかな、やるみたいだな......、という流れでリハーサルに入り、でもその後、めぐろバレエ祭り〈夏祭りガラ〉の『パキータ』の主役などにキャスティングされていて──これもまた私にとっては緊張する大役でしたから、結局、ガムザッティのリハーサルに本格的に取り組めたのは本番前の3週間くらいだったのでした。
先生方や(奈良)春夏さんにいろいろとご指導いただきながら、取り組んできましたが、これまでいろんな役を踊ってきたなかで、実は、本格的に演技する役柄を演じるのは初めて!! 舞台の上で喜怒哀楽を出す、ということに、最初はとても戸惑いを感じていました。


オリガ先生からは、「もっと出して!もっと!」とアドバイスをいただいていたのですが、踊りを見せるだけではなく、国王のお嬢さまとしての「風格」を感じさせなければいけない。
さらに、考えすぎて顔の表情だけで演技してしまうようではダメで、しっかり「目」と「身体」で表現し、お客さまに伝わるよう演技することが求められます。
これがとても難しいのだけれど、次第に掴めるようになってきてからは、その楽しさを実感できるようになりました。

→この続き、レポート全文はクラブ・アッサンブレ会員限定サイトでご覧ください

レポート2018/10/23

第33次海外公演(オマーン公演) ~現地の公演評~

 東京バレエ団はこの10月11日~13日の3日間、33回目の海外公演として、アラビア半島の東端にある国オマーンで日本のバレエ団として初めての公演を行いました。

現カブース国王により1971年に独立以来、近代化を遂げ発展したオマーン。その首都で「アラビアの宝石」とも呼ばれる美しい街マスカットに、音楽好きの国王の肝いりでロイヤルオペラハウスが開場したのは2011年。この湾岸諸国随一といえる白亜の美しい歌劇場は、イタリア人の総裁のもと、多くの外国人技術スタッフを含む人々によって運営されており、世界屈指のオペラ、バレエ団やアーティストが客演しています。

 現地の有力紙「オマーン・オブザーバー」(Oman Observer)には、10月14日付の公演評で「"神殿の踊り子"の輝かしい演技」として次のような記事を掲載しました。その公演評の一部をここにご紹介いたします。 

     

Oman Observer 2018年10月14日
「神殿の踊り子」の輝かしい演技 The glorious execution of the'Temple Dancer'

(木曜のソワレの)見事な演技は究極の完璧さで、目撃した観客すべてから喝采を浴びた。東京バレエ団のテクニック、振付、衣裳、舞台美術、オーケストラ、音楽のすべてが素晴らしく、全3幕の2時間のドラマはまるで一瞬のようだった。

 物語は聖なる森の神殿で始まる。神殿の外で、虎狩りの後、六人の苦行僧たちが聖なる火の前で力強い土着の踊りを踊っている。苦行僧の長、マグダヴェーヤは、井福俊太郎がその精力的な運動能力と技術により、鮮やかに踊り、這いつくばった。柄本弾の踊るソロルは息を飲む正確さと力強さで、そしてニキヤの詩的な感情は、上野水香の驚くべきしなやかさをもって演じられた。東京バレエ団ですでに10年ソリストとして活躍している長野生まれの伝田陽美は、ガムザッティ役を気品高く美しく踊った。

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 さまざまな祝宴の場面で、東京バレエ団が十八番とするコール・ド・バレエのぴたりと揃ったアンサンブルが披露された。たとえば第一場の神殿の踊り子たちや、"宮殿内の一室"での婚約したカップルのための余興を踊る、ハーレムの衣裳をまとったコール・ド・バレエはひときわ素晴らしかった。第一幕の最後の場面──壮大な月明かりの山々の景色のもとで演じられる"宮殿の中庭"の場面のバレエ(パ・ダクシオン)は、この最たるものだった。一団から繰り出されるデュエットやトリオによって、完璧さをめざす精巧なクラシック・バレエの見せ場が続いた。ソロルの柄本の離れ業のような数々のソロシーンには、客席が熱狂した。

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(第2幕で)コール・ド・バレエの催眠的な単純な動きが40回(*実際は39回)繰り返されるのは、冥界の永遠の時を暗示しているのだが、その完璧に揃った動きは、コール・ド・バレエがまるで一つの塊として動いているかのようだった。

 東京バレエ団は1964年に設立され、現在のレパートリーは70作品を数える。設立からわずか2年後に実施されたロシアツアーでは、ソ連から「チャイコフスキー記念東京バレエ団」の名称を贈られた。この週末の見事な公演は、私たちオマーンも同様の栄誉を贈るに値するだろう。

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レポート2018/10/23

第33 次海外公演(オマーン)ダンサーレポートその1~樋口祐輝

朝夕めっきり涼しくなってまいりました。
東京バレエ団は10 月11 日から3日間、第33 次海外公演としてオマーンのロイヤル・オペラハウス・マスカットで『ラ・バヤデール』を上演し、先週帰国したばかり! ツアー期間中からtwitter やInstagram でその模様をお伝えしてきましたが、ここでは今日から2回にわたって、団員からのオマーン公演報告をお届けします。1 回目の今回は、樋口祐輝の登場です。

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こんにちは! ファーストアーティストの樋口祐輝です。
今回の海外公演はオマーン。僕にとって初の中東。ドキドキです。
劇場はココ、ロイヤル・オペラハウス・マスカット。とても美しい劇場です。

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劇場の前で撮った写真がこちら。

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研究生のオスカー・ラーニャです。
この民族衣裳は現地で購入、だいたい600 円~700 円くらいでした。オスカー、似合っています。
今回、残念ながら劇場内での撮影が規制されていて、劇場内部の見事さをお伝えできる写真を撮ることができなかったのですが、衣裳付きのこの集合写真を見ていただくと、その豪華さがおわかりいただけるのでは。

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僕もいます!

皆の衣裳が、いつもとはちょっと違って、オマーン仕様になっています。とくに女性。『ラ・バヤデール』はお腹の部分が露出する衣裳が多いのですが、現地の舞台では肌を出すことができないので、お腹を覆った衣裳になっています。肩から二の腕にかけても同様です。

これ、実は男性も、なのです。

僕の出番はパ・ダクシオンとワルツでしたが、とくにワルツの衣裳はお腹が出るタイプなので、全身タイツを着用してから衣裳を着ました。女性のレオタードのようなぴったりしたもの。初めてなのでこれは戸惑いました(笑)。

ブロンズ像も、いつもは素肌に塗料を塗っていますが、今回は1枚着ています。舞台で見ても全く違和感なく、着用している本人も快適に踊れたようです。

→この続き、レポート全文はクラブ・アッサンブレ会員限定サイトでご覧ください

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